現在、例年と比較し、関東地方で風しんの届出数が大幅に増加しています。
特に30代から40代の男性の患者が多くなっています。平成28年度の感染症流行予測調査によると、30代後半から50代の男性の5人に1人は風しんの免疫を持っていませんでした。
また、妊婦とくに妊娠初期の女性が風しんに感染すると、赤ちゃんに白内障、先天性心疾患、難聴などの症状(先天性風しん症候群)が生じることがあり、特に注意が必要です。
風しんは、風しんウイルスによる、発しん、発熱、リンパ節の腫脹を特徴とする感染症です。
咳やくしゃみなどの飛まつで、人から人へ感染します。
潜伏期間は、2,3週間で、通常、症状は3日間で治まりますが、まれに脳炎、血小板減少性紫斑病などの合併症が起こることもあります。
風しんの予防、感染の拡大防止には、予防接種が有効です。
●風しんの定期接種対象者 第1期 1歳以上2歳未満
第2期 5歳以上7歳未満の者であって小学校就学前の1年間
●特に30代から50代の男性、妊娠を希望される女性や抗体を保有しない妊婦と同居している方で、風しんにかかったことがない方や予防接種を受けたことがない方は、かかりつけ医などに相談のうえ、抗体検査や予防接種を検討しましょう。